昨日の記事が、「ベストセラー」を読もうだと感じられたらマズい、と
ちょっと怖くなったので( ;∀;)
物語というものについて私的考察をしてみようと思います。
https://realptg.com/2020/04/17/stories-for-miseries/
- 物語の二極
- 苦いお薬とトローチの違い
- 三国志を例にとってイメージすると
- 物語のせいで自己愛爆上げになる危険も!
- 雪だるまは逃げれば逃げるほど大きくなる!
- 商業的物語はうまく出来すぎている
- 自己愛さんは物語の選び方を気をつけるべき
物語の二極
この世には、
良質な物語
と、
商業的成功のための物語
があると思っています。
商業的成功のための物語は、
ベストセラーになるために作られるので、
読者により強い快感とスッキリ感を与えてくれます。
そういう読書も時には必要です。
しかし、辛いときこそ、自己愛を爆発させてストレスを「解消」するのではなく、
ストレスと向き合って内省して「対処」しようと書きました。
ストレス「解消」というのは、その名の通り、目の前から一旦消すということです。
つまり、逃げられないものから逃げ続けるという態度のことです。
先延ばしする完璧主義、はその典型です。
https://realptg.com/2020/04/11/corona-stresscare/
物語とは、ヒトがストレス対応を語り継ぐために発明した「武器」だと思います。
宗教という物語も、最強のストレスコーピングという武器です。
経典を手にとれば、世の中の矛盾と戦うのが楽になりますよね。
苦いお薬とトローチの違い
物語というのがそもそもストレス対応用に出来ているため、
「根本治療用(良薬口に苦し)」と、「痛み止め(甘いトローチ)」
と、大きく二つの種類があります。私が昨日ご提案したのは前者です。
私が持っている「良薬」の基準は2つです。
①全年齢の男女が対象になっている
→過度なエログロナンセンス(快楽刺激)がはじかれる
②商売的に不利な要素から逃げない
→ジャンプ漫画セオリーの逆。主人公が死ぬとか、暴力が正当化されずに罰が降るとか、差別が正当化されないとか
この二つを満たしていれば、親御さんは安心してお子さんに勧められます。
逆に、ジャンプをおっさんになっても読み続けている人は、良くも悪くも子どもの世界に閉じこもり、大人の付き合いに取り残されます。
子ども用シロップは美味しいけれど、
薬効的には大人には不足するということです。
三国志を例にとってイメージすると
・三国志(歴史的事実、または事実を並べた歴史書)
============================
<ストレス対処の物語ゾーン>
・三国志演義(蜀を舞台にエンタメ化)
・三国志演義を元にした各種物語(吉川英治、宮城谷昌光、横山光輝、その映画アニメ化)
=============================
<ストレス発散の物語ゾーン>
・バトル三国志(闘争欲求処理の道具化)
・イケメン三国志(女性の妄想処理の道具化)
・爆乳三国志(男性の欲望処理の道具化)
物語のせいで自己愛爆上げになる危険も!
「こういうの読むと、あなたたち気持ちいいんでしょ?」と作られた物語を読みすぎると、
逆に物語の世界の中で「裸の自己愛王様」になってしまいます。
なんの努力もしない容姿普通、コミュ力も普通な女の子が、
イケメンに言い寄られる少女マンガを読みまくったらどうなるでしょうか?
私も実際なったことあるのですが、
「マンガと違うじゃないか!」とリアルの男子を責めます😅
お手軽な少女マンガで手っ取り早く楽になろうとした罰でした。
今でもふと、お姫様待遇を求めている自分にハッとすることがあります。
男性だったら、スマホゲームに代表されるような、
「ロリ顔で胸だけ大きくて素直で従順な女」
に慣れ過ぎちゃったら、リアルな女が口うるさくて腹が立ちますよね。
ラノベ系ハーレム妄想も、なにごとも適度にたしなむ程度にさないと、注意です!
雪だるまは逃げれば逃げるほど大きくなる!
最初は仕事や学校の小さな小さなストレスからアニメに逃げたとしても、
現実という名の雪だるまは待ってくれません。
逃げれば逃げるほど後ろで巨大化していって、ゴロンゴロン言いながら猛スピードで追い回してきます!
逃げた期間が長くなるほど、ご自身の実生活がぶっ壊れます。
「君の名は。」的ご都合主義も、観ている人からすると気持ちイイですが、
現実には決して起こり得ないご都合主義です。
同時期の映画「この世界の片隅に」は激奨します。
商業的物語はうまく出来すぎている
女性も男性もリアル異性を受け入れられなくなっているのは、
商業的物語にあまりにも洗脳されているから、
商業的物語があまりにもストレス「解消」に便利すぎるからだと思います。
逃げようと思えばいくらでもフィクションの世界に逃げられる時代。
1000円以内で、フランス料理フルコースレベルの快楽ホルモンがゲットできます。
でも、逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ! が実態です。
リアルに帰ってくるのが面倒だと思ったら、
その人はもう自己愛の負のループに入っています!
なのでオタクという属性は全然否定しませんし、私も100%オタク気質ですが、
オタクの中にも、オタク活動によって、
・オタク活動がストレス対処となり、人生が好転している人
→将来楽しみな、本人にも社会にも役立つ良いオタク
・ストレスの本質から逃げ、「解消」という名の逃避行動に逃げている自己愛裸の王様→心当たりがあれば今すぐ「逃げるのをやめて」と言いたい不安定なオタク
という二つに分かれてしまいます。
物語の中の相手に恋をしたり、物語の提供してくれる世界観に没入するのは当然の反応ですから、それは飽きるまで楽しめばいいのです。
問題は、飽きたらまたすぐ次、すぐ次、と、物語消費で自己愛わんこそばしている人。
現実の等身大の自分を見つめることが出来なくなります。
その虚しさに気づいたとき、大きな事件を起こしたりしかねません。
自己愛さんは物語の選び方を気をつけるべき
現実で恋愛が上手くいかないから、ハーレムフィクションに逃げたり、
現実でいじめられて対応できないから、バトルものを読んだり、
本当は隠された攻撃欲があるのに善人ぶりたいから、ゾンビゲームやったり、
そういうストレス解消に安住してしまった人は、依存度が際限なく大きくなります。
欲望が大きくなりすぎると、あれもこれも欲しくなります。
例えば、アラサーの女性が、
「可愛くて、オシャレで、料理が上手くて、周りに素敵なママと思われて、子供の成績が良くて、頼れる旦那がいて、旦那の給料が高くて、自分が困ったときは八つ当たりさせてくれる優しい家族がいる」
ということを求めたとします。
こんなレベルは当たり前のこととして無理です。
でも、あらゆる商品が理想的なイメージを宣伝してくるので、
リアルよりイメージの誘惑に負けてしまいます。
友達の自慢話を「私もできるはず」と万能感アンテナが拾ってしまいます。
すると、理想と現実のギャップを、誰かのせいにして投げつけて「解消」します。
子どもや旦那や自分の境遇のせいにします。
だって、家族のすべてを加害者とみなしても、
韓国ドラマや宝塚やホストなどの「絶対的正義の物語」が守ってくれるから。
本来守る義務のある人たちを傷つけても、自分の安心安全はなぜか守られます。
つまり自己愛さんが商業的ファンタジーに逃げ始めると、
現実が圧倒的にどうでもよくなり、
自己愛を守ってくれる夢の世界に閉じこもります。
そして家族が被害を受けます。
だから、物語は良質なものでなければなりません。
完全な人が健全に商業ファンタジーを消費するのは良いのです。
傷ついた時、一時的にアニメの異性に恋い焦がれるのは当然の反応です。
ただ、自己愛さんの慢性的な「万能感の隠れミノ」になってしまわないよう、取り扱いは注意が必要です。
そのためにも身の丈にあった、自制心溢れる生活をすることで、
回り道のようで実は幸せで安心安全で健康で長生きな人生への近道になるのです。
イメージの中の強くてカッコいい自分からいかに脱するか、は、
現代人にとって大学修了より大きな課題です。
大事な時に判断を間違えなくないために✨

トラウマがあって傷ついた人こそ、ストレスに弱い毒親育ちさんこそ、
自己愛とハサミは高いよう✂️✂️
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