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「治らない病」克服日記双極性障害II型病識を持つ

呼吸はできないけど観察と分析はできる「生物多様性」【実録・小児期トラウマ治療2】

治らない病を治す 「治らない病」克服日記
小児期トラウマがもたらす病
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小児期トラウマがもたらす病いは残酷で深刻です。

しかし、それに気づくのはとても大変です。

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前回のまとめ 医薬関係者でも気づけない病

私の例で言えば、まず実数として30年以上トラウマに脅かされ続けていたし、

もとは薬学部志望で父もバイオの研究者でしたから医学と薬の知識はかなりあり、

もちろん人体の仕組みやホルモンや免疫についても素人にしては相当詳しく、

都内の有名クリニックで色んな検査や新薬を試し、

発達障害の検査を2回受け、

自分で伝統医療の門を叩いて、遠くスリランカまで治療に赴き、

発達障害や毒親のカウンセラーさんのお力も借りて、

高額治療のTMSまでやって、

それでも誰一人として、私が「トラウマ・虐待サバイバー」だと見抜いた人はいませんでした。

 

前回からの続きです。例によって日記になると文体が変わりますm(_ _)m

小児期トラウマのカケラと「忘却の空」【実録・小児期トラウマ治療1】
さて、私が現在絶賛治療中の「小児期トラウマ」=ACEの治療日記を書いて行きたいと思います。しばらくはACE治療の「日記」がメインになります。今日は第一回として、「トラウマ」という言葉に出会った3ヶ月前のことを。
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「え、そんなひどいの?」と面食らった初面談

ちょっとしたヨタ話のつもりが……

トラウマケアのセッションの第一回目は、多くの場合面談である。

「こんな、他所様に話すほどのことでも無い当たり前の家庭なんですけど」と話し始めたことは、

私としてはパニック障害を治すための「ちょっとした治療」のつもりだった。

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複雑性PTSD・双極2型・パニック・虐待・人格障害・婦人科系  たとえ病気だとしても、強く楽しく生きるPTG・PTSG☆彡

 

だが、こちらの意に反して、先生の反応は微妙だった。

「あ〜、よくあるパターンね。それはこれこれこういうことね」ともならず、

「かなり複雑な家庭環境でしたね」と仰ったので面食らった覚えがある。

私はあくまでも普通の中流家庭の、普通の子、と思っていたのだから。

 

「凍り付きと警戒過剰」という最初のお見立て

最初期の診断は、

「何らかの複合的なトラウマにより、凍り付き反応から過剰警戒に陥っている」

というものだった。

過剰警戒という言葉はとても納得のいくものだった。

HSPあるあるだが、私は周囲の情報が無節操に区別なく全部入ってくる。

道ゆく人の悩みが脳内に入ってきたりもする。

正確さは分からないが、とにかく勝手に情報で埋め尽くされる。

その状態は「警戒状態」だから情報を私が受け入れている、というのだった。

 

神経はゆっくり回復、でも心は焦る

「慎重にゆっくり進めましょう、神経は認知と違ってゆっくり再構成されるからね」

先生の言葉は”神経生理学的には理解できた”。

でもーー。

「効率、合理性、速さ」を求めて競争社会をクロールしてきた私には、

そんな暇ないんだーーと結論を焦る気持ちばかりが募った。

 

パニック障害やオフィスでのHSP的な過敏性は、過剰警戒が原因だと。

だから身体の安心感を得ることが大事だと。

怖いことを思い出す必要はない、とにかく「あなたの身体の感覚を取り戻してください」と。

一しきりに話すと、ソマティックエクスペリエンスのセラピーらしく、

身体ワークが始まった。

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身体ワークで身をもって感じた「個性的すぎる身体」

呼吸回数が一般の1/4とは!?

まず1分間の心拍数を測った。

先生は基準を示すことなく、ただ「吸って吐いてで1回」とだけ言った。

 

私の呼吸回数は5回。

それを、常に感じる喉〜気管〜肺の息苦しさとともに報告した。

先生は言葉に詰まった。

「……そうですか。ふつうは、15〜20回です」と。

私も凍りついた。

母親も徐脈体質で、親子ともども安静時の脈拍数は40ぴったりくらいだし、

血圧も下が45、上が85くらいと低めだということは把握していた。

でも、私は運動部で、都大会に出るレベルには心肺も強いはずだった。

 

「凍り付き・死んだフリ・少ない呼吸」と「水泳が得意」の相関係数

ふとそこで、なにか身体の奥底から記憶のカケラが打ち寄せられてくる感覚があった。

高校3年の夏、水泳の授業だ。

うちの学校には水泳部があるのに、100メートル個人メドレーで、私は水泳部より速かった。

いまでも25メートルクロールなら、息継ぎゼロで泳ぎ切ることが出来る。

その理由はーー私が「息をしない」という秘儀を体得していたからなのだ。

でもなぜ? そんな必要性はない低地で暮らしてきたのに?

まだまだ思い出せていない何かがあるという確信と、

私の身体がどこかで特殊に進化し、その理由を忘れているという事実を掴んだ。

 

ソマティック心理学的「心と身体の解離」があらわれた!

呼吸数を測った後は、瞑想セッション(ボディスキャン瞑想)をした。

ソマティックエキスペリエンス( SE)でよくやる「縮めて緩める瞑想」である。

 

初回はぜんぜん「身体を感じる」ことはできなかった。

先生は不思議がった。

「力は入るのに呼吸数は少ない、そして身体の感覚がない、と?」

 

身体がかってに整体をはじめた!?

声がけに応じるかのように、私の身体は勝手に動き始めた。

まるで整体院で骨盤矯正をするかのように、体操を始めたのだ。

それは専門家から見れば、解離、そして解離性同一性障害(人格分裂)の兆候だっただろう。

 

ただ戸惑っている私に先生は

「身体はそうしたいんです。させてあげなさい。そしてそれを許してあげなさい」という。

身体の声なんて少しも聞こえないし、

身体の感覚なんて少しも感じないけれど、

そういうものがあると信じよう、

そして先生が言うように、「コッチが本体なのかもしれない」という直感が過った。

 

1時間ほどして、「無意識のセルフ骨格矯正」は終わった。

こんなに身体が軽いのは初めてかもしれない、と思うほどに

筋肉の緊張はほぐれ、骨格は正しい位置に戻り、血流が上がっている感じがした。

 

「セルフ骨格矯正」と「安心安全」の関係

ソマティックエキスペリエンスでは、まず最初からトラウマのケアは行わない。

それは、「安心安全な還るべき場所がないのに、危険に飛び込むのは再トラウマ化のきけんがあるから」だという。

であるから、暴露療法という従来の治療とは一線を画すのである。

 

普通の人にとって、安全安心ワークというのは、

・ふかふかのクッションをギュッと抱きしめて感覚を味わう

・いい香りをかいでそのイメージを「良いもの」として記憶する

・身体の中で触って安心する場所を決める

などが代表的である。ただ、私は当初、そういった感覚を持つことができなかった。

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休日は五感をゆるめよう!
現代社会に生きていると、
視覚>聴覚>>>味覚>嗅覚>触覚
となりがちです。会社員していると電話の音、話しかけられる声、あらゆる雑音を捌きながらパソコンに集中しているので、ほとんど視覚と聴覚だけで生きているかもしれません。

でも、人間がそういう視覚と聴覚に頼りきりの生活を始めたのは、わずかこの100年くらいです。全然進化が追いついていません。
 
何かに偏ると、それはすなわちストレスになります。やり過ぎに身体がついていけないのです。

だから、使っていない五感にも役割を振っておくと、集中と負担が分散してリラックスした状態に戻りやすくなります。
 
つまり視覚と聴覚は入ってくる刺激を下げて、

味覚、嗅覚、触覚に感覚を割り振ってバランスを取っていくイメージですね

 

「わかりません」「ありません」としか返す言葉が無かった。

解離しすぎていてピンとこなかった、というのが正しいかもしれない。

 

「身体で温存されていた力」が私を救った

だから、私の身体に眠っていた「本体」は、

先生にトンチンカンなことばかり言う「表人格」では話にならないから

「セルフ骨格矯正」で「安心安全な感覚」を作ったのだと今になると思える。

 

でも、おかげさま(?)で、「私」は病識から逃げようとは思わずに、

「トラウマ解放って骨盤矯正みたいで楽しい(*^▽^*) またやりたい♪」と

呑気で気楽にリラックスして臨めるようになったのだった。

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小児期トラウマという生物多様性

捨て子、孤児……サバイバーは昔からいたはず

小児期トラウマを抱えると、「サバイバー赤ちゃん」として覚醒することは前回書いた。

そして私自身も、周りも、誰も「こいつはサバイバーだ」なんて気づかなかった。

ということは、サバイバーという個性もまた、

ヒトが繁栄するための生物多様性のエコシステムに組み入れられてきた

「伝統と歴史のある生存戦略」なのかも知れないと思うようになった。

 

「世界名作劇場」の主人公はたいていがみなしごだったし、

私のハンドルネームの「はっち」も、「みなしごハッチ」と、ADHDの「うっかり八兵衛」両方からきている。

歴史上の偉人と呼ばれる人のなかにも、あからさまに不幸な生い立ちの人が多い。

特に学者には多い。

ニーチェ先生などはその急先鋒ではないだろうか。

ニーチェでモラハラ、自己愛を克服する
ニーチェを自己愛という観点から読み直しています。自己愛性パーソナリティ障害者が抱える悩みを、ルサンチマンとし、乗り越える方法を哲学で探ります。

 

「普通の人でなくていい」という、自分で自分にかけた慈悲

きっと、私は、分析屋さんとして、多様性の歯車の一つに入ったんだ。

であるなら、同調圧力や単純事務などが極めて苦手で発狂してしまうのも、

普通の子供が12時間勉強することができないのと同じで、個性の一つなんだ。

私は集中力や分析力、アイディアには優れるように特化しただけ。

女子トークやエクセル入力がまともに出来ないのは、もう許そうじゃあないか。

 

「あなたは他の女性と身体のレベルで違います」と言ってもらえたことで、

「普通の女として、普通の女らしく生きなければ」という強迫観念が薄まっていくのを感じた。

「双極性障害者・パニック障害者・パーソナリティ障害者」のカラにヒビが入った

無理やりの「セルフ骨格矯正」の余韻にひたりながら、

自他、特に自分には無茶苦茶厳しく生きてきた自分が、

万能感という鎧を捨て、自己愛という隠蓑を脱ぎ去り、

愛するアゲハチョウのサナギの背中がパカっと割れて、

中からチョウが這い出してくるのを眺めるかのように、

自己愛性パーソナリティ障害というカラからの脱皮が始まった。

 

ああ、なんと無理をしてきたのだろうーー。

身体が緩んだことなんて無かった。

緩んで気がついた。

なれないものに、なろうと必死だった。

優しく、気遣いでき、控えめで、一歩下がり、家事ができ、男を立てる「女性」にーー。

それはーー。

それはーーーー。

 

「頑張ってきた自分」の生命力が加速度的に低下し、

身体に温存されているらしい、スポーツをしている時に現れる力強い自分が

交代するように力強く拍動し、自分が内側から変わり始めているのを感じた。

 

カラから這い出して、羽を広げ、羽を乾かし、独り立ちするのは、また先のお話。

 

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