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「治らない病」克服日記

「死なずにしぶとく」どうしようもない世界線で生まれた運命を受け入れること

「治らない病」克服日記
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21時くらいになると、ほぼ毎日身体に変化が起きる。

今日は36.8度くらいの微熱があって、背中で怒りを感じた。

目を閉じて怒りを感じ尽くしていると

なんの記憶か定かでないほど昔の、どうしようもなく高熱なのに誰も助けに来ないトラウマがフラッシュバックして、

続いて医師か父親が定かではない男に、恐らくは性的な虐待ではないかと思われる不快な何かをされているフラッシュバックが起きる。

怒りはやがて悲しみへと変わり、肝心な時に一度たりとも力にはならなかった両親、特に母親への失望を再び感じる。

その悲しみもそう長くは続かず、やがて自分を通り過ぎていった男性たちが浮かんでくる。

最初の方の方々は、もうどうしようもないクズで、まあ私も若くて審美眼が無かったとしか言いようがない。

でも、今は違う。

自分の築き上げた家庭で、

たくさん病気もしたが今のところ健康そうに生きている肉体があって、

長い休職の後にも一応雇用はしてくれている会社がある。

正直なことを言えば、友達の○○ちゃんの家庭に生まれていたら、もっと社会でも活躍できていただろう、と思う。

けれども私は、hopelessな家に生まれて、惨めな子供時代を過ごし、雑魚な社会人生活を送る運命を生きている。

この世界線においては、

もう十分過ぎるほどやっている自信がある。

先生方も、「よくその運命のなかでベストを尽くしてきましたね」と言ってくださる。

知人のように、高校卒業後にアメリカの有名私立大学に通わせてもらい、部活動で表彰されるような世界線には行けなかった。

それでも私は、自分が生きてきたこれまで、失敗ばかりではあるけれども一応なんとか命を繋いでこられたこの瞬間を誇りに思っている。

繰り返すが、人様から見たら相変わらず惨めな人生で、ほとんどの恵まれた生活をされている方からすれば同情ものだろう。

でも、もう妬んだり羨んだりはしない。

私たちサバイバーは、それぞれ比較のしようがない過酷で孤独な世界線を生きていて、お互いに理解しようもないほどの深い闇から人生がスタートしている。

誰がより不幸かを自慢するのは野暮だし、誰がより不幸から遠いかを問うのはまったく意味がない。

マイナス5000億から人生をスタートする人もいれば、プラス500兆からスタートする人もいる。

サバイバーは、「自分の力でどこまでプラスを稼いだか」を誇れば良いのだと、ようやく自信を持って言えるようになった。

私の一生がどこで終わるのかは分からないし、一生マイナスの世界から抜けることは叶わないかも知れない。

それでもいま、少なくとも生まれた瞬間よりはプラスになれている。物理的にも、心理的にも。

恐らく、ここに気づくことが、トラウマの世界から抜けつつあることの証左なのだと思う。

サバイバーは普通の人ではない。

普通の人と同じような標準化された生き方をすることは、もはや出来ない。

普通の人が使っている幸せや不幸の尺度で、自分の幸不幸を計ることは出来ない。

宇宙でひとりぼっちの中をずっと彷徨って、それでも人生が「普通に良い」状態には、ならない。

それでもこの運命を受け入れるしか、方法がない。

この世界は自分の運命を否定する人間には厳しい。

受け入れて、どんなに「普通の人」から見たら惨めで可哀想で醜くても、それを一切気にしないタフさが必要になる。

そのタフさは心から生まれるものではなく、

身体の健全さからしか生まれない。

普通の人が1努力すれば1幸せになるのだとしたら、

サバイバーは20努力しても1幸せにならないかもしれない。

それでも、普通の人には決してなれないことを許せなければ生きていけない。

本当に、なんでこんな人生のハードモードが用意されているのか謎なのだけれど、それを嘆いてももっと不幸に、もっとマイナスが増えるだけ。

いま出来ることを積み重ねる。

けれども身体のケアは誰よりも入念にする。

トラウマと闘って勝ち続ける。

周囲の評価を雑音としか感じない身体の強さを維持し続ける。

まあ、それをやったって、恐らくは普通の人のように長生きはできまい。

いくら努力しても惨めでむごたらしくて、誰にも理解されなくて、普通の人に合わさなければならなくて、余裕もない、

それでも、

私たちは他の誰かには決してなれない。

サバイバーがサバイバーなのは、サバイバーの自己責任ではないにも関わらず。

加害者がいる場合は、加害者はまったく平和に呑気に幸せに長生きすることが圧倒的多数であって、

因果応報なんでことはまず起きない。

被害者が先に死ぬのが普通なのが、この業界の暗黙の了解。

それでも、残りどれほど生きられるのか分からない運命なのであれば、

サバイバーのみなさま、いまを一生懸命行きましょう。

私たちの艱難辛苦に満ちた人生は、未来永劫誰からも理解されることはないわけで、それがムカつく方が圧倒的に多いのでしょうし、普通の人たちの無神経さと鈍感さに怒りを感じるでしょうけれども、

自分の道を善く生きる以外の選択肢もまた、存在しない。

ただ辛くて悲しくて苦しいだけの人生なのだけど

なんの意味もない人生なのだけど

生きたからと言って幸せになれる訳でもないのだけど

ただ、いまを一生懸命行きましょうよ。

未来なんて考えても悲しくなるだけですし、素敵な未来なんて絶対に描けるはずがない。

素敵な未来が描ける人は、普通の人ですから。

だから、未来のことは考えない。

ただ、今生きているから生きるだけ。

未来が絶望的だから自ら死ぬのはナシにしましょう。

普通の人じゃない、サバイバーという普通の人から見たらキチガイでしかない人生を、ただ生きているだけ。

他人がどうこう言っても無視して

どれほど穢らわしい目で見られても無視して

唯一握りしめている基本的人権だけ振りかざしてしぶとく今を生きましょうよ。

少なくとも私は、これからも「普通」から見たらゴミ虫で虫ケラでゴミカスな人生をまっとうしていきます。

「なんでそんなこともできないの?」

「多重人格とかキモイんですけどwww」

と罵倒されても馬耳東風で生きていきます。

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